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Saddle Fitting 2/?


※以下、習った・勉強した事を書きますが、まだまだ勉強中の為
間違った事・語弊を生む事・曖昧な事・偏った意見・まだ理解に至っていない事などを書くかもしれません。
そして書き足りていないかもしれません。
間違いや語弊があっても責任はもてません。
あくまで、子供が今日あった事を親に話している。程度に読み流して下さい。鵜呑みにしないでください。
でも、少しでも馬達の、皆様の役に立てるなら、と思って書きます。
でも、もしかしたら私の間違いや語弊で余計に馬を苦しめてしまうかもしれません。
ご理解の程よろしくお願い致します※



質問はお待ちしております。
頂いた質問は、先生に聞いてからお答えします。
私の思考範囲が広がりますので、皆様のご意見・ご感想・ご質問・ご指摘をお待ちしております。




今回書くのは、
『間違った位置に鞍を置くと、どう馬に影響するか』
について。
・前過ぎたら
・後ろ過ぎたら
・ダメージがどのようにして表れるか


前もって触れますが、正しい位置に置いたとしても、鞍の形が馬に合っていなければ同じ悪影響を及ぼします。



『鞍を置く位置が前過ぎたら』これは、よくよく一般的に見られるミスです。私もよくよくやってました。本当にごめんなさい。きっと皆様も経験した事あるかと思います。
前回書きましたように、前過ぎる とは

Point of treeが馬の肩甲骨の動きを邪魔する位置にあるという事
見た目は、キ甲と肩に鞍がのしかかっている状態(キ甲の高さ・長さについても触れなければいけませんね。馬の体格と鞍の関係は後ほど)

Saddle Fitting 2/?_a0256600_15235882.jpg


そして、前過ぎれば(その鞍が馬に合っている形と仮定して)大抵、前矯が上がり後矯が下がる。傾きます。
鞍の載っている角度が本来あるべき角度・位置でないとどうなるか?

まず、解りやすいのはライダーのバランスが変わってしまう事。鞍にかかるべき負荷が本来と違う。という事は、効率的な負荷の分散が出来ません
ライダーの体重が鞍の後方へ、後方の鞍褥に集中しやすくなります。

そして、ブリッジングBridgingを起こします。

ブリッジングとはPoint of treeのある前矯の部分(前矯が馬の肩に乗り圧迫)と、後矯の部分の鞍褥だけが馬の背と接して、鞍の中央付近(ライダーが乗る所)の下に隙間が出来て浮いた状態、4点で鞍を支える状態になる事。
Saddle Fitting 2/?_a0256600_15441577.jpg


これは、よくある間違ったフィッティングです。
この4つのプレッシャー・ポイントは馬に甚大な悪影響を与えます


Saddle Fitting 2/?_a0256600_15252395.png

鞍は本来、鞍褥全体でライダーからの負荷を分散させなければなりません。

鞍褥とはPanelsと言って、馬の背にダイレクトに触れている部分
写真の、薄茶の、詰め物が詰められている部分全てです。(真ん中のトンネルは除く)
『最大限の面積で均等に』これがフィッティング時の要になります。

想像してみて下さい、この薄茶の部分全てで負荷を分散するように作られた鞍
それが、前と後ろの部分だけで支えている。Bridgingしている。
プレッシャーの偏りが、いかほどかご理解いただけるでしょうか?

プレッシャーが馬の筋肉に与える影響、馬の動きに与える影響は後ほど。



鞍褥が最大限の面積で馬と接しているか、ギャップ(隙間)はないか、プレッシャーは均一か。
鞍を裸馬に載せた際に、手を鞍の下に滑らせて触る事で確認する事が出来ます。
見た目だけでも判断出来る場合があります。
チェックする項目は一杯あります。(一部ご紹介しますが、チェックの仕方・ポイントについては後ほど)


最大限に馬に接するってどういう事?
例えば、鞍褥がパンパンに詰められて丸みを帯びて硬くなっていると、接地面積が少なくなってしまいます。
Saddle Fitting 2/?_a0256600_1526971.jpg


Saddle Fitting 2/?_a0256600_15264471.jpg

(この図が示している事は鞍褥の詰め物具合だけではありませんが、解説は後ほど。
私のメモ書きはメモでしかないのでアテにしないでください。)

例えば、鞍尾が反り上がっているデザイン。これも後端の鞍褥が反りかえっている分、接地面積が少なくなります。そして鞍の中心部にプレッシャーが集中します。そして、シーソーのようになったりもします。
Saddle Fitting 2/?_a0256600_15272187.jpg

これはBanana shaped と言われています。

じゃあ何でそんな非効率的な鞍つくるの?
格好良いから流行だから、というのもありますが
馬の背の形によっては、それが全面でフィットする場合もあります。
ですので、選びようなのです。馬に合わせて買うのが理想。見た目じゃなくて。

バナナシェイプじゃなくても、馬の背にあった鞍ではないから鞍尾が浮いている。というのはよくありますが、無視してはいけません。(馬の背と鞍の形の関係は後ほど)

Saddle Fitting 2/?_a0256600_15281670.jpg

鞍褥の後端が浮いてますね。


あと、鞍の幅の角度が合っていないと(形が合っていないと)、結局は接地面積が少なくプレッシャー・ポイントを生みます。

鞍の幅の角度のFitting。これは非常に重要な事なのですが、私が伝えたい対象の乗馬クラブ鞍or My鞍で多数のクラブ馬に乗るという方々には、対処しようの無い事なので後回しにします。後ほど。





話しが偏ってしまいましたが、





鞍の位置が前過ぎると

・Point of treeが馬の肩・筋肉にダメージを与える(pointの硬度といかに肩の動きを邪魔するかは前回の内容で簡単に触れましたね)

・Bridgingを起こしてプレッシャー・ポイントを生むこと

・ライダーのバランスが変わる



では、前過ぎるとどんなダメージを馬に与えるのか?

・鞍傷の要因になりえる(馬のキ甲の高さ・長さによる)
・muscle atrophy/ wastageを起こす。(日本語で正しく何と言うのか解りません)
・前躯を伸展出来ない→後躯も伸展できない→背中の筋肉を使っていない(背中が反り返る場合も)→全体の筋肉を効率的に使えていない→コリ、筋肉の不調の原因→左右非対称の筋肉の消耗→歩様の乱れ→負荷を上手く抜けなくなる→疾病・疾患の誘発→・・・
・など。

大げさかもしれませんが、全部繋がっています。



Muscle atrophy/ wastageについて

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馬の肩甲骨の後ろ、キ甲のサイドが凹んでいるよ。キ甲がハッキリ見える。
こういう馬はよく見かけるかもしれませんが、それは平常ではありません。
筋肉が消耗されているのです。愛馬もまさにこんな感じ・・・本当に解ってあげられなくてごめんなさい。

一番の要因は、鞍の幅の角度が狭すぎる事で、この場所を圧迫し続けた事で筋萎縮を起こした。という事と
合っていない鞍、前過ぎる事でTree pointがココをえぐり続けた結果です。

それと、キ甲の上に白い毛が見えますね
あれは鞍傷や負荷の跡です。
馬の個性・特徴(毛色によりますが)ではありません。
出来るのはキ甲の上だけではありません。

Saddle Fitting 2/?_a0256600_15311954.jpg


プレッシャーを受け続けて、皮膚・筋肉の組織にダメージがあると、
毛の生え替わりの際に表れます。
キ甲周辺だけでなく、場合によっては背中にも表れます。
腹帯も含めて、鞍のある位置に白い毛があるかチェックしてみてください。



では
『鞍が後ろ過ぎると』?

胸椎を越えた位置に置くという事は、前回触れたように、
腰椎、馬の弱い部分に負荷をかける事になるので背が反り返り首が上がり・・・

アメリカの伝統テネシーウォーカーやサドルブレッド等に繋がりますが、
彼等はあえて鞍を後ろに置きます。

この姿勢をつくる為に
Saddle Fitting 2/?_a0256600_1532785.jpg


ライダーのお尻が明らかにヒバラの上にありますね。という事は肋のある骨(胸椎)
を越えています。
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もちろん、鞍の位置だけで馬がこの姿勢を生み出しているわけではありません。長すぎる蹄や、プラス履き物をさせたり、詳しくは知りませんが、強いハミで無理矢理頭を持ち上げているのもあるかもしれませんね。
彼等は馬です。生物学的に、彼等は自然とこう出来る生き物ではありません。どれだけ体にダメージがあるのでしょう・・・



話を戻して、皆様がやりたいDressageはこれではないですよね?

極端な例ですが、鞍が後ろ過ぎるとはこういう事です。



(あのアメリカの競技の鞍はブリティッシュスタイルの皆様が親しんでいるイングリッシュサドルとは作りが違うので、あの写真は参考にしないでください。)
Saddle Fitting 2/?_a0256600_15333332.jpg

鞍が後ろ過ぎると、キ甲・肩の広がりに合わせて作られた前矯が落ちます。
後矯が上がります。

前矯は落ち、Tree pointが肋に合わせて広がった背中に突き当たります。
また、ライダーのバランスも変わり、前に傾いているので鞍の前方に負荷が偏ります。鞍の前方には、背中に突き立っているTree pointがありますね。
ライダーの負荷が余計にTree pointを馬の背中にねじ込みます。

改めて言いますが、正しい位置に鞍を置いたとしても
鞍の形が馬の背に合っていなければ、馬の体にTree pointをねじ込む事に変わりはありません。

また後ほど。

後矯が上がって馬から離れてしまう分、接地面積も少なくなりますね。


Tree pointが馬の背・肩をえぐる事、邪魔する事
これで馬がどのように感じて、どのように表して、どのように運動に影響するか
について、まだ浅くしか触れていませんね。ゴチャついてきたので後ほど。


あと、腹帯の位置。
これは絶対に触れたいです。
それと同時に、馬は人が乗る為に生まれてきたわけではない。という事も書きたいです。
人を乗せる為にデザインされた体ではないという事。
だから、人を乗せる事に生まれつき向き不向きがあります。
体格的に。先天的に。
という事は頭に置いておいてもらいたいです。
それと腹帯の位置がどう関係するの?
と思うかもしれませんが、お楽しみに。


腹帯の話でなくても、体格的向き不向きの話しは出来ますが。
また後ほど。

P.S.
参考の図として載せているいくつかの写真は、この本からです。
この本、邦訳されたら絶対買うべきです。
早く邦訳本が発売されて、皆さんの手元に渡る事を望みます。
英語でも読めるよ。という人は是非ともすぐ買ってみてください。
とても解りやすく、サドルフィッティングの理解に近づけるでしょう。
http://www.amazon.co.jp/Horses-Pain-free-Back-Saddle-fit-Book/dp/1570762929
by umako---horse | 2013-11-23 15:51 | 馬について


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